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光太郎
ITエンジニア
国立工科大学卒業後、30年以上、一貫してITエンジニアの道を歩む。キャッシュレス決済を活用を推進し、オトクな情報に目が無い。3人の子供に囲まれ、常に妻の顔色を伺っているため、危険察知能力が高い。

紙幣刷新なぜ?理由と意味をキャッシュレスから読み解く

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お札の絵柄が、全部変わるんだって!

ニセ札対策なんだけど、キャッシュレスにしたら不要だね

20年ぶりに紙幣を刷新するようです。ニセ札対策が、紙幣一新の主目的だそうです。

アメリカや中国などは、偽札多いのがキャッシュレスが進んだ大きな原因です。

紙幣刷新とキャッシュレスについてまとめてみました。

目次
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紙幣刷新とコスト

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紙幣の刷新を数年以内に行う意向であると、政府関係者が2019年4月9日未明に明らかにしました。

毎日新聞のサイト】より

その後「2024年を目途に」ということが報道されました。実際に紙幣が変わるのは、少し先になります。

対応が必要になる金融機関には、安堵が広がっています。対応までに時間的な猶予があるからです。

紙幣刷新は、「令和」への改元に合わせたものではなく「偽札対策」が目的だということです。

紙幣と共に500円硬貨も新しくするため、「ATMや自動販売機に対し、新紙幣・新硬貨対応の需要が生まれ、経済効果も期待する」ということです。

需要を喚起して「お金を使わせたい」財務省と、少しでもコストを抑え「節約したい」経済産業省の違いが垣間見えるようです。

現金決済インフラの管理コスト

キャッシュレスを進める理由の一つに、「お金の管理コストを下げる」があります。

以下は、現金決済インフラの維持コスト(年間)です。

負担先 内訳 単位:億円
国立印刷局 銀行券製造委託費 500
造幣局 貨幣製造コスト 150
銀行(店頭) 現金関連業務人件費 1000
店頭設備投資 760
ATM(銀行・コンビニ) 機器費・設備費 4120
輸送・警備委託費 1400
ATM運営経費 1460
流通・サービス業 キャッシャーなど設備投資 600
現金関連業務人件費(レジ締めなど) 5000
ユーザー 偽造紙幣被害 0.1
合計 14990.1

野村総合研究所の資料を元にまとめたものです。

合計すると、年間約1.5兆円が現金の維持に使われているということです。

ATM維持費に年2兆円

一方で、銀行やコンビニにあるATMの維持費は、年間2兆円だという試算もあります。2017年12月24 日に、日本経済新聞で報じられました。

出展:日本経済新聞電子版

日本全国に、ATMはおよそ20万台あり、1台の価格が300万円、警備や監視のシステムに毎月30万円かかる、とのことです。

紙幣刷新で対応のコスト

紙幣や硬貨を新しくすることで、さらにATMや自販機の対応コストが発生します。コストは需要の裏返しではありますが、他にコストを払うべきところがあるでしょう。

産業・技術開発、人材育成などです。

もっとキャッシュレスを進めて、不要なコストはカットすべきではないでしょうか?

キャッシュレスを進められれば

お金を「作る」「運ぶ」「守る」「使う」「集計する」「刷新する」。それらに、『兆』のコストを払っているのです。

キャッシュレスにすれば、このように削減できます。

偽造紙幣対策が必要なくなる

紙幣はなくならなくても限定的になります。「ホログラム」など高度な印刷技術が無くても済むので、印刷コストが減ります。

印刷する数自体も減ります。紙やインク、印刷設備も減らせます。

ATMが少なくできる

ゼロにはできませんが、ATM台数を減らせます。新規導入は減り、維持コストも減ります。

1台減らせれば、年間360万円。大きいですね。

レジも簡素化できる・レジ締めも要らない

「現金を渡して、お釣りをもらう」。こんな動作が無くなります。

QR決済なら、アルバイトでも外国人アルバイトにも任せられるでしょう。ローソンでは無人レジが運用され始めました。

集計も、キャシュレスならデータ化されているので、一瞬で終わります。

保管のための金庫も、警備も要らない

保管の場所も要らないし、警備の人や監視カメラとか要りません。

今更、紙幣を新しくする意味、あるのかな、と思ってしまいます。

今回が最後の紙幣刷新になるか?

これが、最後の紙幣刷新になるかもしれません。

キャッシュレスが急速に進んでいるので、これまでの紙幣刷新より経済効果が限定的という見方があります。

出展:日本経済新聞電子版

キャッシュレスが進んでいることで紙幣を一新しても、それほど経済効果が見込めないかもしれません。

最後の日本紙幣の「顔」になるかもしれない無い人

最高額紙幣の1万円札が、実業家の「渋沢栄一」の肖像になるようです。日本の顔が、思想家や宗教家でなく「お金第一」の実業家になってしまうのは、個人的にかなり残念です。

「お金儲け」が決して悪いわけではないけれど、「お金」は生きるための道具でしかない。「何のために使うか」が一番大切なので、それを示す思想や宗教がさらに大切です。

まだ、福沢諭吉さんの方が良かったし、聖徳太子が一番良かったと思います。

まとめ

奇しくも、キャッシュレスが進み、その役割が薄れつつある銀行。

その創始者である渋沢氏が、日本最後の高額紙幣の「顔」になるのも、時代の流れなのでしょう。

どうせなら、新紙幣には、3Dホログラムでなく、QRコードに暗号を埋め込んで欲しかったな。

最後の「紙幣刷新」になるのかな・・・

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